巡回指導では、一般貨物自動車運送事業を取得している運送会社に訪問することになっていますよね?
過去、カトウさんが(巡回指導で)運送会社へ伺ったとき、辛い対応をされたことはあるのでしょうか?
運送会社の経営は他の業界に比べて大変です。
…にもかかわらず、担当者様は、真摯にお話を聞いてくださる方ばかりでした。
しかも、対応してくださる担当者様は、私たちにとっては、人生の先輩であり、経験豊富な方ばかり。当然、役職も高い方がほとんどですね。
適正化指導員は指導する立場ですが、お相手の言動ひとつひとつが勉強になりましたし、仕事熱心で尊敬できる方も多かったですね。
もちろん、十人十色ですから、いろいろな人もいました^^
トラック運送会社の営業所数は多いですからね。
いい人もいれば、残念な人もいたというわけですね。
誤解して欲しくないのは、トラック運送業界だから…というわけではなく、確率の問題だと思います。
たくさんの人がいれば、当然、変な人もいる。
そんな感じです。
トラック運送会社への巡回指導と聞くと大変なイメージを持っている人も多いようですが、いまはサラリーマン化されているところも多いですよね。
私の知り合いも”気性の荒い人たちが集まっている業界”と言っていましたが、それは、昔のことのようですね。
1)暴言
巡回指導では、さまざまな運送会社の担当者と会うことがあるため、苦労していたこともあるかと思います。少しだけお話を聞かせていただけないでしょうか?
適正化指導員と言っても、所属は「トラック協会職員」になります。
そのため、運送会社から
「俺たちのお金(会費や軽減税率による交付金)でメシを食べているのに、何を偉そうに指導しているんだ!」
「人間のクズが!」
「ボケ!」
と暴言を吐かれることもありました。
ここでは書けない酷い言葉を掛けられることもありますね(笑)
経営がつらいのはわかりますが、自重して欲しいこともありました。
うわぁ…。
それは酷いですね…。
お決まりのパターンとして「あんたらは、公務員のように安泰でいいけどよぉ…」と言ってきますが、一度、給料明細を見ろと言いたくなります。
協会役員の中には「お前らは運送業界の不満のはけ口にならなけらばいけない。」「俺たちが苦しいのにボーナスがあるだけマシ。」という風潮があって、昇給を認めない都道府県もあります。
よく考えてみてください。
頑張っても給料が上がらないんですよ?
給料が上がらない…。
よく職員を維持できますね…。
アルバイトのような給料で運営しようとしているので、当然、人は離れていきます。私が在籍しているときには、すでに弊害が出ていて、離職率がとんでもない状態になっていました。(※別の機会にお話しします。)
思い当たる都道府県の役員の方は、協会職員のことを真剣に考えた方がいいです。
一部、思いやりのない人たちがいるのは苦しいですよね。
カトウさんも、適正化指導員の仕事が好きだったにもかからず、家族のために仕事を辞めざるを得ない状況に追い込まれたとのことでした。
2)圧力をかけてくる
罵倒・暴言の他には、どのようなことがありましたか?
そうですね。
あとは、巡回指導で「協会理事・同〇問題の会長であることを強調」「暴〇団と繋がっているようなニュアンスで攻めてくる」などがあります。
あ~
暗に圧力をかけてくるタイプですね。
圧力に屈せず、対応しようと職員は頑張っています。
ですが、圧力をかけてくる人に限って、巡回指導の評価が悪いと、後日、上司に苦情の電話をかけてきました(笑)
「あいつは態度が悪い!どのような教育をしているんだ!処分しろ!」といった感じで。
※かなり昔の話ですが、理事が気に入らないということで、半ば強引に辞職に追い込まれた職員もいました。いまならかなり問題ですね^^;
「適正化指導員=協会職員」の弊害ですね。
理事なら上司とお付き合いがあるから、協会職員を何とかできると思っているんでしょうね。
良い上司に恵まれればフォローしてくれるのですが、残念な上司に当たると、そこから説教タイムになります(笑)
上司もまた協会職員であり、理事には弱いですから。
※特に天下りは厄介
近年、適正化指導員に権限が譲渡されていますが、給料も上がらず、圧力がくるのであればモチベーションも下がりそうですね。
輸送秩序を維持するためには、むしろ、役員・理事が協会職員を守るルール作りが欲しいところです。
3)暴力
暴言・圧力を経験されたようですが、暴力は経験されたことはありますか?
暴力はさすがにありません(笑)
暴力は犯罪ですから。
ですが、お伺いしてすぐ理由もなく「そこで立って反省しておけ!」と怒鳴られ、会議室のドアの前で立たされた経験があります。
え?
何も理由もなく…ですか?
何も理由なくです(笑)
数十分間、立っていると、私も冷静になり「(人様から立たされるなんて)高校時代の修学旅行を思い出すなぁ…。」なんて呑気に懐かしんでいました。
まぁ、待たされることはあっても、反省のためにずっと立たされることなんて社会人ではなかなかないですよね。
後から話を聞くと「燃料価格高騰」で協会が何もしないから、連帯責任というのが理由のようでしたが…。
ずっと説教だったのでよく覚えてません。
まとめ!
書ける範囲でカトウさんに話してもらいました。
説教や苦情はときどきあるそうですが、基本、みなさん温かく迎えてくれるようなので、そこは誤解して欲しくないとのことでした。
「営業職をしていれば似たようなことはあるでしょ?」と笑ってお話されていましたが、指導する側の仕事とはいえ、決して簡単なことではないと感じました。
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